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エンディングデータバンクによると、日本では仏教のお葬式が約77%を占めているとのデータがあります。そのため、今回は仏教葬をメインに解説していきます。 仏教のなかでも宗派によって異なるので、お葬式の最終決定をする際は、葬儀社や家族などとよく相談しておくと安心です。
お葬式は、亡くなってから約4日後を目安におこなわれます。 ただし、以下のように、季節や家族の都合によって柔軟に対応する必要があります。
【早め・3日程度でお葬式をする場合】
●夏の暑い時期(遺体がいたみはじめるのが早いため)
●葬儀場・斎場・火葬場の空き状況の都合
【遅め・6日程度でお葬式をする場合】
●親族が集まるスケジュールの都合(家族が海外にいる など)
●葬儀場・斎場・火葬場の空き状況の都合
●先祖代々お世話になっている菩提寺(ぼだいじ)の都合
中国発祥の占いに、六曜という暦の数え方があります。 六曜のひとつ「友引」は、「故人が友人を引きつれていってしまう」というイメージがあるため、お葬式で敬遠されやすい日程です。友引の日は、お葬式を嫌がる人もいることを覚えておきましょう。
ただし、「お葬式において六曜は関係ない」という人もいて、考え方は人それぞれ。 いずれにしても、友引の次の日は葬儀場が混雑するので、六曜の暦もチェックしておいてください。
喪主の方は、慣れないお葬式でばたばたと忙しくなりがちですよね。 一連の流れを確認しておくと、抜けもれがなく落ち着いて手順をふむことができるでしょう。
亡くなった方を見送る流れは、主に以下の通りです。
【1】医師から「死亡診断書」、または警察から「死体検案書」をもらう。近親者に連絡。
【2】遺体のエンゼルケア・清拭(せいしき)。
【3】葬儀社を呼び、安置先へ運んでもらう。
【4】葬儀の打ちあわせ。参列者へ連絡。
【5】納棺師に湯灌(ゆかん)・納棺してもらう。
【6】お通夜をおこなう。
【7】お葬式・告別式をおこなう。
【8】出棺・火葬・埋葬をおこなう。
※「死亡診断書(死体検案書)」は葬儀を円滑におこなうために必要な書類なので、つねに携帯しておくようにしましょう。 ※役所への届け出として、死亡の事実を知ったときから7日以内に、書類「死亡診断書(死体検案書)」と「死亡届」を提出します。
喪主は、亡くなった方と血縁関係の深い方がつとめるのが一般的です。 厳密な正解はありませんが、主な優先順位については以下を参考にしてください。
【1】故人の配偶者
【2】長男・次男など直系の男性
【3】長女・次女など直系の女性
【4】故人の両親・兄弟姉妹
【5】故人の友人
喪主は、「葬儀の主催者」であると同時に、「遺族の代表」でもあります。葬儀をスムーズにおこなうための、責任ある立場です。葬儀社や参列者とていねいに連絡をとるようにしましょう。
喪主の服装は、「ブラックフォーマル」が基本です。また、エナメルシューズや金具のついたアクセサリーなど、光沢感のあるものは避けておきます。
男女ともに、華美になりすぎないよう、シンプルなヘアセット・メイクを心がけましょう。お焼香やおじきの際に髪の毛が気にならないよう、香りのないワックスなどで髪型を整えておくのがおすすめです。
【男性の服装】
●洋装:ブラックスーツ、無地白ワイシャツ、黒ネクタイ
●和装:黒羽二重・染め抜き5つ紋付き、羽織袴(はおりはかま)、黒草履
【女性の服装】
●洋装:ブラックのワンピースとジャケット、黒ストッキング、飾りがない黒パンプス
●和装:黒・5つ紋付きの色無地、黒の帯揚げ・帯締め・帯、黒草履
参列者は、突然葬儀の連絡を受けることが多いかと思います。 事前に基本的なお葬式のルールを知っておくと、各宗派のしきたりに合わせて柔軟に対応できるでしょう。
葬儀場での遺族への声かけは、「この度はご愁傷(しゅうしょう)様でございます」「心からお悔やみ申しあげます」が一般的。式場の雰囲気をこわさないため、悲しみを抱えている遺族に配慮するために、語尾が消えるくらいの小さな声で大丈夫です。
また、「死」や「連続」を連想させるような忌み言葉は使わないようにします。
【忌み言葉の例】 たびたび、くれぐれも、また、四、九、死亡 など
お香典は、自分が参列するお葬式・告別式のどちらかで、受付時に「この度はご愁傷様です」と言って渡すのがルールです。お香典の袋ははだかのまま持ちあるくのではなく、ふくさに入れておき、受付の方に渡すときに取りだします。
【香典・不祝儀袋の書き方】
●黒の薄墨ペンで書く
●外袋:表書き「御霊前」・自分の名前
●中袋:表面に金額(漢字表記)、裏面に住所・名前
【香典の金額目安(4と9は避ける)】
●故人が両親:3万~10万円
●兄弟姉妹:3万~5万円
●祖父母:1万~3万円
●友人・知人:5千~1万円
●上司・同僚:5千~1万円
お香典の金額は、故人との関係の深さによって異なります。また、自分の年齢が上がるにつれて、金額も高くなる傾向にあります。
参列者の服装も、「黒無地で統一」「光りものNG」など、基本的に喪主と同様です。 しかし、喪主や遺族よりも格下となるため、清拭礼装ではなく準礼装や略礼装が好ましいです。また、黒か白のハンカチと数珠を忘れないようにしてください。
【男性の服装】
ブラックスーツ、ダークスーツ
【女性の服装】
黒のシンプルなアンサンブル、スーツ
副葬品とは、「納棺の儀」や「お別れの儀」の際に、故人といっしょに棺に納められるもののことを指します。
たとえば、副葬品には以下のようなものが選ばれています。
●亡くなった方が生前好きだったもの
●亡くなった方の思い出の品
●亡くなった方が身に着けていた洋服
●お供えもののご飯
●亡くなった方が好きだった花
●千羽鶴、御朱印長
●亡くなった方への手紙
※燃えにくい指輪やメガネなどは避けます。
※写真は、故人や風景が写っているもののみ。生きている人の写真は、縁起が悪いので使われない傾向にあります。
副葬品選びは、亡くなった方への感謝や愛情を伝える大切なタイミングですよね。 関係者の気持ちを整理するため、お葬式では伝えきれない故人への思いをまとめるために、副葬品の寄せ書きがおすすめです。
オンライン(URL共有)で寄せ書きを集められるスゴヨセは、離れている人たちから急いでメッセージを収集したいときにもばっちりです。
PDFで作れるので、完成したデータをみんなにデータを配ることもできますし、紙に印刷して副葬品にすることもできます。亡くなった方の好みに合ったデザインテンプレートがすぐに見つかります。
また、製本型の寄せ書きを作成することも可能なので、故人を偲ぶ会や遺族へのギフトとして作成するのもおすすめです。ぜひ詳細ページからチェックしてみてください。
※存命中の方の写真を一緒に火葬するのは、縁起が悪いとされているためおすすめできません。気にされる方もいらっしゃるので、画像は亡くなった方のみにするなど、事前のご確認をお願いたします。
ご友人・職場の方・スマホ世代ではない方がいる場合など、集まってメッセージを書き込む余裕があるときは、こんなメッセージカードもおすすめです。紙製ですので棺に入れることができます。
ビールなど、亡くなった方がお好きだったお酒を副葬品に選ばれる方もいます。ただし、ガラスやプラスチック・金属など、火葬できない材質を使っていると棺に入れることができませんので、紙コップを用意して中身を注ぐなどの工夫が必要になります。こちらのビールですと、猫がお好きだった方への副葬品にもおすすめです。
出棺の直前に行う花入れの儀(別れ花)とは別に、亡くなった方が育てていたお花や特に好きだったお花を花束にして副葬品にする方もいます。
ただし、お葬式では血液を思わせる赤い花は避ける傾向にありますので、「亡くなった方が好きだったので……」という理由であれば、ご遺族の方に断りを入れてからが良いでしょう。
特に甘いものが好きだった方へは、「感謝」のメッセージ入りカステラはいかがでしょうか。納棺する際には、プラスチックの包装などを事前に外して火葬できるようにしておきましょう。
●いつも家族に笑顔を与えてくれてありがとう。どうか天国でもお元気で。
●周りの人を気づかって、仕事に一生懸命だった○○さん。どうかゆっくり休んでね。
●長い人生、お疲れさまでした。天国のお父さんと仲良く過ごしてね。いままで本当にありがとう。
●いままでわがままばかり言ってごめんなさい。これまでお兄ちゃんにしてもらったことは一生忘れません。ありがとう。
お葬式の基本的なマナーについて紹介してきました。 お葬式は、亡くなった方を無事に送りだすだけでなく、残された人たちの気持ちにけじめをつける機会でもあります。 副葬品をていねいに選び、亡くなった方へ感謝の気持ちを伝えるようにしてください。
※参考
・エンディングデータバンク「葬儀における宗教の割合」
・国立国会図書館「吉凶を表す言葉①六曜」