お正月の定番「おせち料理」はいつから何のために食べられていたの?

とても古い歴史のあるおせち料理ですが、長い歴史の中で変化しながら受け継がれて、今の形になっています。中国の暦が伝わり、季節の変わり目である節句のお供えとして広まっていったのが始まりのようです。

今のおせち料理になったのは昭和時代

始まりは弥生時代ですが、定着したのは平安時代ごろ。そして重箱に詰めるようになったのは江戸時代末期から明治時代で、「おせち」という名前になったのは昭和に入ってからです。

おせち料理は季節の変わり目に無病息災を願って食べられ始めた

おせちは漢字で「御節」と書きます。暦の上で季節の変わり目となる五節句に無病息災を願って食べられていたから、このように名付けられたようです。五節句の中でも新年を迎える1月1日は特に重要な日と考えられ、豪華な食材を使って作られるようになり、正月料理として定着していきました。現在のように使われる食材に意味を持たせるようになったのは、江戸時代に入ってからのようです。

おせち料理は保存食がメインになっている理由

おせち料理では重箱に20〜30種類の料理が詰められます。とても種類が多いですが、煮物・焼き物・酢の物のみで生物は使用されません。これは大晦日(おおみそか)に保存の効く食材を詰めておくことで、新年早々に女性が慌ただしく働かなくてよくするためなのだそうです。また地域によっては、正月に調理場に立つことで水や火の神様に嫌われてしまうという言い伝えがあり、料理をしないように保存の効く食材を使っているというところもあります。

お正月に食べるおせち料理に使われる食材の意味

おせち料理は口取り、祝い肴(さかな)、焼き物、煮物、酢の物の5種類の料理が用意されます。地域によって使われる食材は違いますが、それぞれにおめでたい意味があるものを使用しています。ここではよく使われる食材の意味についてご紹介します。

口取りと祝い肴に使われる食材と意味

口取りも祝い肴も、前菜としての位置付けになります。このふたつの違いは口取りが、懐石料理でも食事の最初に出されている甘みのある料理で、祝い肴は酒のつまみになるような料理というところです。

1.伊達巻(だてまき)

巻物の形をイメージしていて、学業成就の願いが込められています。

2.栗きんとん

きんとんは漢字で「金団」と書きます。金色の団子という意味で、財宝をイメージすることから金運を呼び込むとされています。

3.黒豆

豆には「マメに」「勤勉に」という意味が込められます。黒豆を使うのは「真っ黒になるほど何事にもまじめに取り組むように」という意味があります。

4.紅白のかまぼこ

かまぼこは形が日の出に似ているのでおめでたいとされています。赤色は魔除け、白色は清浄の意味があり、松竹梅など縁起がよいとされる柄を入れたり、飾り切りにして鶴の形にすることもあります。

5.数の子

数の子は卵の数が多いので、子孫繁栄という意味があります。

6.田作り

片口いわしの稚魚を干して甘辛く炊いたものです。かつては小魚は畑の肥料として使われていたことから、五穀豊穣(ごこくほうじょう)の願いが込められます。小魚の中でも片口いわしが使われるのは、片口いわしの稚魚は五万米(ごまめ)という呼び方をされるためなのだそうです。

焼き物に使われる食材と意味

おせち料理の焼き物に使われる食材は、縁起がよいとされる海の幸です。

1.鰤(ぶり)

ブリは出世魚です。立身出世を願って食べられます。

2.鯛(たい)

「めでたい」の語呂合わせから、縁起物として食べられています。七福神の恵比寿様が持っている魚でもあります。

3.海老(えび)

長いひげと曲がった腰から長寿をイメージさせること、脱皮を繰り返して成長することから立身出世を意味します。また、ゆでると赤くなり、赤は魔除けを意味することなどから縁起がよいとされています。

煮物に使われる食材と意味

おせち料理の煮物に使われる食材は、縁起がよいとされる山の幸です。煮しめや筑前煮(ちくぜんに)にされるのが一般的。これらは複数の具材を一緒に煮込むので、料理自体にも「家族円満という」意味があります。

1.れんこん

穴が開いていることから、先の見通しが立つようにという意味があります。

2.ごぼう

地中に根を張るごぼうは、家族や家業の土台が安定し、一家が繁栄するようにという願いを込められます。

3.里芋

種芋にたくさんの小芋が付くことから、子孫繁栄という意味があります。

4.しいたけ

しいたけは亀の甲羅に見立てられます。亀は万年生きると言われているので、長寿の願いが込められています。

5.こんにゃく

結びこんにゃくは、夫婦円満や良縁を意味します。

酢の物に使われる食材と意味

おせち料理に酢の物が入れられるのは、箸休めと口直しの意味があります。大根とにんじんを使ったなますは水引きをイメージさせ、平和への願いが込められます。

おせち料理の重箱は五段重が基本。きれいに見える詰め方

おせち料理の重箱は五段が基本です。最近は家族の人数が減っているので、三段や与(四)段など簡素化されたおせち料理もあります。

重箱の一の重は口取りと祝い肴

一段目は重箱を開いたときに1番に見えるので、華やかで豪華に見せたいところ。1品は少量にして、品数を増やして隙間なく詰めるのがポイントです。

重箱の二の重は焼き物

二段目には、食事のメインになる焼き物を詰めます。

重箱の三の重は酢の物

三段目には日持ちのする酢の物を詰めます。入りきらなかった食材を一緒に詰めることもできます。

重箱の与の重は煮物

隙間なくぎっしりと煮物を詰めます。

重箱の五の重はあえて何も入れない

重箱の五段目は空の状態にします。これには、年神様からの福を授かる場所として空けているという説や、来年の繁栄を願って開けている、入りきらなかった食材を入れるために空けている、家族の好きな料理を詰めるために開けているなど、諸説あります。

三段や与段にする場合

三段にするときには、細かな決まりはありませんが、一段目に口取りと祝い肴、二段目に焼き物と酢の物、三段目に煮物を詰めるという方法が多いようです。与段にするときには五段目の空のところをなくすだけなので、詰め方は五段と同じです。

5寸二段重

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かしこまりすぎない白木の重箱です。おせち料理だけでなく、お弁当やホームパーティーでも活躍するので便利です。

お正月の定番おせち料理はいつ食べるのが正解?

おせち料理をいつ食べるのかは、地域によって違うようです。そのため、いつ食べるのが正解ということはありません。「家族がそろうときにみんなで食べる」という考え方でよいと思います。

大晦日の夜に食べる

大晦日の夜、家族でゆっくりと過ごすという人にオススメです。何よりもできたてを食べるなら大晦日。おせち料理は保存が効く食材を使っていますが、やはりできたてが1番おいしいですよね。

元日の朝に食べる

新年のあいさつも兼ねて、朝に家族そろって食べるというのは、新年を迎えたお正月ならではの特別感があります。朝からごちそうを囲んでゆっくりと過ごせるのは、お正月だからこそできることです。

元日の夜ごはんに食べる

おせち料理は女性が新年早々、慌ただしく働かなくてよいようにすることが目的で作られたとも言われています。女性がゆっくりできるという意味では、元日の夜に食べるのがオススメです。

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お正月におせち料理を食べる理由のまとめ

おせち料理はお正月の大きな楽しみです。食べる習慣はあっても意味まで知らなかったという人が多いでしょう。意味を知ることで、これまでとは違った気持ちでおせち料理を食べることができるかもしれませんね。

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この記事を書いた人

meechoo編集部
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